アキト

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「で、話は変わるんだが」 「…?」 「こないだ青森県で巨大な穴がいくつも発見されたってニュースがあっただろ?」 そういえばなんかそんな話がテレビで流れてたな 「俺の見立てじゃあ多分その穴を空けたのがベルディアって奴じゃないかと思ってる」 「…何でだよ」 「穴が空いた日と、ラグマ様が亡くなった日が一緒だったからな」 「偶然じゃねえのー。んで、それがどうしたんだよ」 「見に行ってみようぜ。なんか分かるかも」 「断る」 「何でだよ。暇だろ?長期休みだし」 「暇じゃねえよ。テレビ観たり色々しなきゃなんねえし。大体興味ねえし」 「てな訳で明日迎えに来るから、用意しとけよ」 「強引かよ」 「飯奢ってやるからさ」 「…しゃあなしな」 「えー私も行きたい!!連れてってよ!」 「お前アメリんちに行くんだろ?」 「あっ!そうだった…」 「じゃあ早速帰って用意してくるわ!」 そう言うとセイは急ぎ足で帰宅した あいつ…考古学とか好きだもんな ミステリアスな事に首を突っ込まずにいられない質なんだろうな (……ベルディア…ねえ…) ーーー小さな予感が胸の中で蠢いていた きっとそれは…始まりの合図だったんだろう 迫り来る絶望の陰… 俺はまだ…この時は知る由もなかった まさか世界が 崩壊の時を迎えるなんて…ーーー
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