0人が本棚に入れています
本棚に追加
そして、やはりこんな塊が海を渡っているせいなのでしょう。今までに見たことのないような荒波が、轟音をたてていました。山頂にいる私にも、波と壁のぶつかる音がはっきりと聞こえます。
その時でした。私は背後に気配を感じました。振り返ってみると、先ほど倒れていた2人が、そこにいました。私は、こわばった顔で、苦笑しながら、崖下の方を指さしました。見てみなよ、という風に。すると、2人はなんと、私をそこから突き落としたのです。
私は縁で、なんとか落ちないようにバランスを取ってこらえようとしたのですが、だめでした。
フワッと浮遊感を感じました。首筋に冷や汗を感じました。彼らがにやりと笑ったのが見えました。
次の瞬間、私は、それはもう凄まじいスピードで落ちていった。
「きゃああああああああああああああああああああああああああああああああ」
富士山の断面がどうなっていたのか、など、仔細に説明できればいいのですが、残念ながら、私は何も見れませんでした。目をつむり、歯をくいしばり、いま自分が、落ちているのか昇っているのかも分からないまま、私はただ、今にも体が爆ぜそうな風圧を感じていました。
しばらくして、着水し、海水で体中が水浸しになったような感覚がありました。私は助かったのでしょうか。
おそるおそる目を開けると、そこは我が家の、愛すべきベッドの上でした。全身が、汗でぐっしょりといった状態でした。
これが私の初夢です。
皆さんの初夢は、どんな夢だったでしょうか?
最初のコメントを投稿しよう!