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空間が光の粒になると、俺の周囲を包んでいた。
カサカサとした触感は、甲斐の皮膚に似ている。
「はい、分かっていますよ。甲斐さん。甲斐さんの愛した人は、俺が護ります」
甲斐の光は、織田を包み込んでから、空へと消えていった。
「甲斐さんは、俺達が来るのを待っていたのですね……」
甲斐を見送る事が出来て良かった。
「織田さん、五人町の死保の家に越してきてください。ここで、一人でいるのは寂しいですよ」
織田は泣いていて、返事はない。
俺は、織田に寄り添っていたかったが、死保から帰還命令が出てしまった。
「……帰還命令ですね」
俺は、松下の姿を見つけると、走ってゆき抱き着いておいた。
俺も甲斐と一緒で、消えるまで松下の傍にいたいと思うだろう。
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