内緒2

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 なんだ、と清貴がもう一度訊いてきた。 「ううん、何でもない」  言わない代わりに、寝室へ誘った。 「今度は、ベッドの上でちゃんと抱いて」 「まだやるのか」  当たり前だろ、と口を尖らせた。 「本当は、毎日でも抱いて欲しいんだから。でないと、また……」 「また?」  また、ひとりで、と言いかけて頬を染めた。  恥ずかしい。  やっぱり、内緒。  それでも清貴はちゃんと解かっているのか、優しく微笑んだ。
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