学校と暗事

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昼休みになった。 見込み通りか酒井くんは女子にモテモテで、授業の合間の休み時間も女子に囲まれっぱなしだった。 それなのになぜか私を呼び止め、「昼休みご飯食べ終わったら学校案内して」と頼まれ、取り敢えず「いいよ」と返答しておいた。 お昼ご飯をいつもの友達と一緒に楽しく食べると、教室に戻る。 酒井くんは自分の席でどこか飄とした感じで座っていた。が、私に気づくと直ぐに笑顔でこちらへ近づいてきた。 女子達はああいうクールな感じに惹かれるのだろうか。 「おまたせ、行こうか」 「お願いしまーす」 「酒井くん、どういう所案内して欲しいとかある?」 「うーんと、古くなってるところ?」 「…?この校舎出来たばっかりだから古いところなんてないと思うけど…」 私達の学校は5年ほど前に新設された学校らしく、校舎も新しい。 そんなの見れば分かることなのに何言ってるんだろうか。 「あー、そうだよねー、じゃあ、俺達のクラスがよく使う場所で」 「うん、分かった」 私はその答えに納得して、案内を始めることにした。
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