海岸モール 1 フードコートで肩寄せながら

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海岸モール 1 フードコートで肩寄せながら

ネタに詰まる、腹ペコ、ついでに 愛犬・次郎丸のオヤツを買う、 で、海岸モールへ。 糸へン産業が衰退して以来 大した産業もない田舎町に 15年くらい前かな?モールが出来た。 ウチから車でタバコ1本分くらい。 私が行くのは平日のたいてい 7時過ぎやから空いている。 本屋に寄ったりペットショップ寄って、 フードコートでコーヒーとかたこ焼。 それからハンバーガー屋でポテトの Lサイズをひとつ。この時間、 「あ、お姉ちゃんや!」 声をかけてくれる女子高生グループと 仲良しになった。 「差し入れ」 「ありがとう!」 3人の食べ盛りが手を伸ばす。 ペットボトルのジュースも、 3人で1つのポテトも既にカラやった。 「今日は休みなん?」 「予備校は(火)(水)(金)やからな」 私はその曜日の夜は大阪市内で 英語と歴史を教えてる。 「やっぱ、勉強しといたら、  短い時間でお金儲け出来るよね」 「“儲け“は無理やな、食べれるだけ」 いや、ホンマはレディースコミックの エロ原作考えるのが本職や・・・ とは青少年には言えない。 「みんな、バイト上がりなん?」 「二時間バッチリ皿洗ろた」 「私はアイスの夢見れるくらい  アイス盛ったわ」 「食品レジは今日はヒマやった」 各々が夕方からのバイトの様子を 教えてくれる。 「来週本命やろ、大学受験」 「せやねん!アレ落ちてまた受験に  なったらもう受験料だけで  今月のバイト代パーや!」 「ウチ、既にパー!」 二人ほど笑うて言う。 「エライこっちゃ」 一緒に笑うてるけど、 (笑いごとやないで、日本) そう思てる。
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