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「慎ちゃんに電話しなきゃ。」
慎ちゃんというのは私の彼氏で名を原田 慎吾という。彼がお腹の赤ちゃんの父親だ。
私は震える手で携帯を持ち、彼に電話をしようとしたが指が硬直し、最後の一押しが出来なかった。
妊娠の事を言ったら…
彼はどんな反応するだろう…
喜んでくれる?それとも…私から離れていっちゃう?
色んな思いが頭の中を駆け巡り、私は電話をしないまま携帯をその場に置いた。
これは一人で解決できる問題じゃない事は分かっている。
私はどちらかというと真面目な優等生タイプで、学校でもクラス委員長をやっている。先生や両親にも信頼され続けてきた私がまさか妊娠なんて…。
結局、誰にも言えないまま二週間の時が過ぎてしまった。
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