決断

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ある日、学校から帰ると母に話があると言われ、私はリビングのソファーに座らせられた。 「話って何?早く部屋に戻って宿題したいんだけど。」 私はソファーに置いてあるクッションを両手でギュッと抱きしめながら母が話すのを待った。 「今日、担任の先生から電話があった。最近学校で保健室に行く事が多いらしいじゃない。おまけに体調不良で体育も見学してるっていうし…莉奈、身体の具合でも悪いの?病院行こうか?」 ヤバイ、何て言おう。妊娠(ほんとう)の事を言ってしまおうか。 でも…言うのが怖い。 「な、何でもないの。最近少し貧血気味でさぁ。栄養が足りてないのかな?」 「そう?大丈夫ならいいんだけど。でも貧血が続くようだったら病院行こうね。」 結局笑って誤魔化してしまった。 いつも優しい母。そんな母でも妊娠の事を言ったら怒るかな?それとも悲しむかな? 話が終わると私は部屋に戻り、机に向かって宿題を始めた。
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