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「私は確かに、一平君の『体』に惹かれた。それから、あなたが実はスポーツが得意で、趣味も合うことがわかって、理想的な人だから付き合いたいと思った。沙織が仕掛けたシチュエーションにも乗せられて、でも……それだけじゃないの」 私はジンジャーティーの残りを飲み干す。緊張で喉がカラカラだ。 一平君は、私をじっと見守っている。 「気が合うし、食べ物の好みも似てるし、そばにいると楽しいっていうか、嬉しいっていうか。それまで意識してなかったことに、あの時初めて気が付いた。だからつまり、あなたが宮森一平君だから暴走できたの。肉欲のままに!」 ひっくり返った声が、静かなティールームに響きわたった。 周囲の痛い視線を感じて私は縮こまるが、一平君は微動だにしない。
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