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狼はここがチャンスとばかりに襲いかかってきた。
幼子の喉笛を掻っ切ろうと狙いを定めて飛びかかった。
ガゥゥゥゥッ
もうダメだと観念する。
ーーーーーが、一行に狼が襲ってくる気配がない。
うっすら目を開けると、目の前には月明かりに照らされて銀色に輝く髪を持った少年が狼の首根っこを掴んで立っていた。
あまりに綺麗な銀色の髪に目を奪われた。
こちらに一瞥をくれると、狼を掴んだまま茂みの奥に入っていった。
一体何をしにいくんだろう?
と首をかかげていると、茂みの奥から何かが折れる音と狼の悲鳴が森に響きわたった。
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