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『、、、冬に生まれたから、真白。雪のように他の色に染まらないで、ずっと綺麗なままでいて欲しい』
そんな両親の願いを叶えられなかったことを、私は心底後悔した。白い色は弱くて、強い色に上書きされてしまう。ちょうど目の前の雪が、赤色に染まっているように。
人間というのは、とても弱く、そしてとても強い生き物だと知った。
どんなことがあってもお腹は空くし、どんなことがあっても眠くなる。
つまりどうゆうことかというと、どこかしらで「生きたい」という気持ちが働くということだ。
その結果が望んだものであれ望まなかったことであれ、それは時折明瞭な違いとなって出ることがある。
私の場合は、きっと強く望んだのだろう。それが現実だと認めてしまわないように、これ以上、自分が汚れたと気づかないように。
その日から、私の世界は色を失った。
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