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おれはココアの入っているマグカップを持ってキッチンへ向かう。
勿体無いから、ぬるくなったココアはおれが飲む。
新しいココアを、カフェオレをいつも姉ちゃんがいれてくれていたマグカップにいれてやる。
当時のおれの志望校であり、今通っている高校の校章が入っているだけの、今見ると何が良いんだかよくわからんマグカップだ。
気遣いの出来るおれは、マグカップにクッキーを添えて、姉ちゃんの机の上に置く。
触らぬ神にたたりなし。
このクッキーは、お供え物みたいな感じだ。
姉ちゃんが合格しますように。
この頑張りが、報われますように。
なんとなく手を合わせて部屋をこっそりと出て行った。
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