1.ネオ・エイジア編~イチロー・ムナカタの場合~

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この星が誕生して以降、同じ過ちを繰り返してきたのは人類にして他ならない。 同じ過ちを繰り返すものを愚かだと口を揃えて皆が言うものの、そのこと自体を忘れてしまう愚か者、または破滅に向かわせようとする者が世界を牛耳っている為か、その破滅的な行動は繰り返され続けている。 「もうこれ以上の過ちは沢山だ」 歴史研究家の・ハッケンダー・グーゼン博士は続いて世界に警告した。 「このままだとこの星は再び滅亡するだろう」   しかしそんな博士の警告空しく世界では戦争や紛争が繰り返され多くの犠牲者を生み続けて来た。無残な戦いは互いを完膚なきまでに叩きのめし終焉を迎える。 平和な国は少なからず存在はしていたが、多くの国は国家という存在が失われ、生き延びた人類同士が生存をかけた惨めな戦いを更に繰り返していた。 他国の状況を知る手段の多くは絶たれ、各地で生き残った人類は命をつなぐことで精いっぱいの日々を送ることとなっていた。 現在の国の残数不明、各国の生存者数不明、世界の生命体残数不明。
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