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白石先輩の後ろから、面倒そうな石川先輩がいた。
床を見つめながら歩いてて、目が合わねぇ。
まじか、どうしよ。
俺の前まで来て止まるとやっと声を発した。
「なんか用?」
冷たい言い方ですな。
そしてこっちを見ないし。
なんだよ。
こっち見るまでなにも言わねぇぞ。
無言の時間が数十秒続いた。
笙太達は目を合わせて不安そうにしてる。
そうだな、俺も大分不安。
あーーーー、耐えきれん!
「こ、これっ!返そうと思って!」
やっとこっち見たかと思ったら、
石川先輩が目を見開いていた。
無理やり紙袋を渡して、もう一度目を合わせる。
今度は合った。
「あ、どーもありがとうございました。じゃ。」
ぶっきらぼうに言ってしまった。
後悔の念で引きかえそうとすると、
「待ってっ、巧真くん!」
手首を引かれて連れ戻された。
え、何事?
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