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夢の中で僕は絵本を読んでいた。
ページの中には、部屋の真ん中に座り、同じく絵本を読む少女が一人。絵はジョン・バーニンガムのものに似ている。
少女の読む絵本の内容は、美しい天使さまが現れ、読んでいる少女を友だちのようにやさしく見つめてくれるというもの。本の中からそういう風に見つめるのもおかしな話だが。
少女は絵本に魅入る。
だけどふと、窓の外から声がしたのでそちらを向くと、同じ年頃の子どもたちが、楽しそうに走り回っている。
少女はため息を吐いて本を見直す。
「いいの、わたしには、この本があるから」
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