夢で見た絵本

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絵本の中の天使さまがにこりと笑った。 少女もほほえみ、何度読んだか分からないその本をまた読み終え、パタンと閉じた。 するとまた、外から楽しそうな声が聞こえてきた。 唐突にその時、少女はひとつの事実に愕然とした。 僕は手の中の絵本をめくる。 真っ暗な背景の中に、ポツン、と少女が一人になる。 「わたしは、この本がないと、なんにものこらないにんげんだ」
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