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(このまま死ねたらいいな)  あの優しい水の塊に戻りたい。小さくなって。ぷるぷるした液体になって、宇宙の果てに飛んで行ってしまいたい。 (はやく死ねたらいいな)  自殺は出来ない。過去に一度も自殺をした人生はなかった。だからきっとまりには出来ない。誰かに殺されるのを、待つしかないのだ。 (死ねる日を、待とう。どうにかいきて。大丈夫。きっとそんなに、とおくじゃない……)  まりはもう泣かずに目をつぶる。降り出した雪が、まりの薄桃色の身体にうっすらと積もりはじめていた。
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