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 耳の奥深く響いて、体の底まで染み渡っていく。 「いつもスッと伸びてる背中が好きだった。授業聞いてる時の真剣な横顔も、涼しい顔して勉強もスポーツも、学年トップ走ってるのにも憧れた」  今まで小出しに聞かされていたから、信じてなかったわけじゃないけれど、本当に冬馬は、ずっと私のことを想っていてくれたんだ。  ああ…。  自分で強請ったくせに、こうして言葉にされると恥ずかしくて死にそう。  顔が、上げられない。  そんな私を知ってか知らずか、冬馬の唇が、当時の私への想いを淀みなく紡いでいく。  まるで、本当に今この瞬間が、あの日あの時であるかのように。 「俺以外なら誰とでも分け隔てなく接してるのを見るのが苦しかった。  こんなに焦がれてたのに、俺だけ近づく事さえできなくて。  いっそ…世界が滅びて、お前と二人になればいいとさえ願った。  そうすれば、お前は嫌でも俺を見るだろ?それに、お前を見つめるのも、お前の声を聞くのも、触れるのも、俺だけになるだろ?」
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