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「朝から玄関で、自分の親がヤってるとか、流石に目ぇ疑うだろ」
脳内で、春馬のセリフをリピートする。
や、『ヤってる』?
春馬が、『ヤってる』って言った?
やっぱり冬馬の息子だから体だけじゃなくて、そっちの知識も早熟なの?
もしかして、この年でもう…!?
いやいや、今はそんなことどうでもよくて。
とにかくこの状況をやり過ごさなきゃ。
パニック状態の私をよそに、冬馬が全くフォローにならない切り返しをした。
「ヤってねーし。こんなの前戯のうちにも入んねーって」
「ぜ、前っ!?」
冬馬の生々しい言葉に、春馬のポーカーフェイスが一気に崩れ、顔から火を噴いた。
あ。
大丈夫。
コレ、春馬まだ童貞だ。
なんて考えていたら、聞くに耐えないような卑猥な父子の口論がスタート。
この状況にも、二人の会話にも頭がついていけなくて。
「も、もうやめてえぇーーーーーーーーーーーっ!!!」
と、叫ぶことしかできなかった。
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