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   翌日。  昨夜の冬馬は、何も気にしていないという素振りを見せていたものの、冬馬なりに気遣ってくれたらしく、比較的ソフトに、しかも一ラウンドで終了してくれた。  お陰で、体調はすっかり回復していた。  おまけに、珍しく丸っと午後の予定がフリーだったので、PTSDに関する書籍でも探しに行こうと思っていたら、電話が鳴った。  「もしもし、冬馬?どうかした?」  「お前、今日午後暇なんだろ?」  「何で知って…?あー!まさか、また私のスケジュール勝手に見たの!?依頼者の個人情報に関わるからダメだっていつも言ってるでしょ!?」  「んなことどうでもいーだろ。今から迎えにいくから、そこで待ってろ」  それだけ言うと、電話が切れてしまった。  相変わらず、なんて強引な…。  呆れつつも出掛ける準備をしていると、五分も経たないうちに、『着いた』とだけメッセージが届いたので、事務局に一声掛けて外に出た。
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