069.幸せな気持ち!最終話!

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069.幸せな気持ち!最終話!

 ラフィリルに着くと、イリューリアは、てっきりすぐにラフィリルの国王夫妻、ルークの両親に挨拶にいくのかと思っていた。  けれど、ルークが両親への挨拶は明日の朝にというので、その夜は、帰国の報告も明日にまわし、イリューリアは、それを不思議に思いながらも、国が違うし、ラフィリルでは挨拶は朝にした方が縁起がよいのかしら?としか思わず、それほど気にする事はなかった。  そして、その日はラフィリアード一家もルークに密かに頼まれた事もあり、城には上がらず、ラフィリアード家へ直接帰り、イリューリアもラフィリアード家、ルミアーナの家に泊まることになった。  つまりラフィリアード一家とルークが帰国したことをまだ誰も知らないのである。  ルークは今晩、イリューリアに自分の秘密を打ち明けるつもりで、夜の散歩に誘った。  ラフィリルの王都にある小高い丘の上にある国営公園は月明かりに照らされ、夜咲きの花が美しく敷石の縁に咲き誇っている。  この丘は、四年前に黒魔石による未曾有の大災害のあと、人々が非難し、ここから王都の再建がなされたとされる”再出発の丘”と呼ばれる公園である。     
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