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今さらながら、自分の失言に後悔をし、表情を歪ませた。
「まぁ、まて…もしくは、その事をきっかけに、彼女に彼女自身に価値がないかのように思いこませた何かがあったのかもしれんがな…」
「何かって…何が?」
「知るか!お前を庇うつもりは全くないが、ちょっとそう思っただけだ。だが、きっかけは、間違いなく王子よ!お前の失言からだろうからな!」
イリューリアを想う男二人は、そんな事をバルコニーで話し込み、その後、どちらがまたダンスに誘うかと言い争っていた。
二人は、その間にイリューリアが国王夫妻への挨拶を済ませ、さっさと退出し帰ってしまった事など知りもしなかった。
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