012.バルコニーでは…

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 今さらながら、自分の失言に後悔をし、表情を歪ませた。 「まぁ、まて…もしくは、その事をきっかけに、彼女に彼女自身に価値がないかのように()()()()()()()()があったのかもしれんがな…」 「()()って…何が?」 「知るか!お前を庇うつもりは全くないが、ちょっとそう思っただけだ。だが、()()()()は、間違いなく王子よ!お前の失言からだろうからな!」  イリューリアを想う男二人は、そんな事をバルコニーで話し込み、その後、どちらがまたダンスに誘うかと言い争っていた。  二人は、その間にイリューリアが国王夫妻への挨拶を済ませ、さっさと退出し帰ってしまった事など知りもしなかった。
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