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014.義母マルガリータ--02
いつだって義母マルガリータは、「貴女の為を思って」と言いながらイリューリアを外にださないように出さないように出さないようにと仕向けてきたと賢しいマーサとルルーは思っていた。
家令のジェームスだって気づいているだろうが、言葉にする事はできなかったのだろう。
一応は旦那様の奥様。
イリューリアにとっては義理とはいえ母親にあたるのである。
邪険にできる筈も無い。
賢い筈の旦那様は一体全体何だってこんな女を後妻に選んだのか召使一同首をひねったものである。
確かに美しいのは美しいが、無くなったイリューリアさまの母エマリア様と比べればどうというほどでもない!
さすがにイリューリアさまの学園への手続きを止めて引きこもらせた件は旦那様もひどくお怒りだったがその時は肝心のお嬢様自体が外に出る気力をなくされていたことと、自分を庇ってくれたお義母様を虐めないでと旦那様に泣いてすがられた事で離縁にまでは至らなかったけれど…。
旦那様は、マルガリータ様を別邸に追いやり社交の場への同行の一切も禁じた。
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