014.義母マルガリータ--02

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 マルガリータは、舞台女優のような、大袈裟な身振り手振りで額に手をあて叫んだ。 (引きこもらせたのは貴女(あんた)だろ~が!)とその場にいたメイド達は心の中で吐いた。  自分が社交界に出られなくなったからと言ってお嬢様まで巻き込むなと召使たちは言ってやりたかったがぐっとこらえる。  いきなり完全否定されたが、イリューリアも今回ばかりは義母の言う事を聞いて引きこもる訳には行かなかった。  なんと言っても、今回の案内役は国王陛下からの頼まれごとである。  そして何より自分がやってみたいと感じたお役目なのだ。  小さい頃から憧れていた祖父の故国、憧れの伝説の国ラフィリルからの賓客のお相手である。  はじまりの国と言われたり()()()()と呼ばれたりと神秘的なイメージを持つ祖母の祖国はイリューリアにとっては憧れの夢の国である。  そんな国の御客様のご案内役など嬉しいに決まっている。  自分が、その役に相応しいとは思えないが、 相応しくあれるように努力あるのみなのである。 「ですが、これは国王様からのお達しで断ることはできないのですよ。お義母様」     
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