第3章 衝突

45/50
90人が本棚に入れています
本棚に追加
/366ページ
「なにそれ、今頃? てかおれ、なんでお礼とか言われなきゃいけねーの?」  喧嘩腰で御堂が続ける。 「……ほんとだね」  苦笑した拍子に、直央の目の縁にたまっていた涙がこぼれた。 「……でも、きついね、気づいたら」  ぽつりと言葉を続ける。 「中園くんは、王子様だもん。私とは、違う世界の人だよ。……だから安心して、御堂くん。ありえないから。告白なんて」  御堂がはっとしたように直央を見た。
/366ページ

最初のコメントを投稿しよう!