第3章 衝突

49/50
90人が本棚に入れています
本棚に追加
/366ページ
「前から思ってたけど。野宮さんって、変わってんね。やっぱ」 「そ、そうかな?」  どうして笑われたのかはわからないものの、御堂の雰囲気が和んだことに、直央はちょっと嬉しくなる。 「わかったよ。もう、好きなふりはやめる」  立ち上がった御堂が、 「けど、仲良くできるかは、わかんないな」  意地の悪い表情を浮かべて、直央と真璃花を見下ろした。 (く、黒王子……)  腹の立つ態度ではあるものの、黒い笑みを浮かべた御堂は、悔しいが普段とはまた違うかっこよさで。  直央は、この姿を王子ファンたちに見せられないことが、なんだか申しわけないような気持ちにすらなる。
/366ページ

最初のコメントを投稿しよう!