序章 封印師の系譜

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美しくも長い黒髪をなびかせて 魅せる渾身の笑顔 背の少し高いスラッとした美女 化野 綺羅子 全妖力でと 先程書きましたが えっ このモデル体型の美女が妖力ってと読者は 思うでしょうね しかし 彼女 化野 綺羅子は 半妖怪なんです 人間の父親と 妖怪 けらけら女と言う妖怪との間に生まれた それで 化野 綺羅子 彼女は 半妖であるため 人間界では馴染めなかったのに とんだところで出会った 封印絵師の 碑 太郎が その美しさを描きたいと言っているうちに なんだか 夫婦のような関係になったとか まあ不思議なるは男女の縁ですが 話を戻すが  半妖怪である 綺羅子には 本来のけらけら女にはない妖力が生まれていました  それは 美しき笑顔で 微笑めば どのような妖怪 魔物でも 闘争心 邪気が 一時的に消えてしまうと言う 摩訶不思議な能力が 彼女には与えられていました そうです  その妖力を全開にして 「闇」の霊力を一時的に使えなくして そこで 碑 太郎が 決死の想いで作り上げた 全身への封印術で 「闇」を一時的に体内に封印しました しかし いつまでも 「闇」が霊力を復活させない訳もなく また 綺羅子の妖力も無限ではないため そこで 第二 第三 第四の封印 結界が張られることになりました まずは 「闇」を封印した碑 太郎の体を今度は 自身を封印帖に封印することに そうです 自身の体を封印しました が そこで 三度び   綺羅子の親友 雪乃嬢(雪女と人との半妖怪)が これまた全妖力で 封印帖を凍らせます そこで 四度び 最後の封印 蓬莱島の神木の蔓で封を結び 富士の樹海にある 霊氷胴窟内へと 入れては 今一度  そこへ集まった雪女たち さらに 警視庁現象課の面々 法術僧たち 全ての霊力で 結界を張っては そこへは誰も近づけることができないようにしました これにて 人類史上 最大の災厄をもたらす 禍物「闇」は封印されました。
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