第1章 始まり

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第1エリアの南は高原エリアみたいな感じで緩やかな傾斜になっている。この山を越える手前にいるエリアボスを倒せば第2エリアに行ける。まぁ、しばらくは第1エリア付近で活動しよう。うん。 「やっぱりこの辺りにはほとんどプレイヤーはいないか。まぁ、空いてていいけどさ」 南門を出たレッドは辺りを見渡しながらそう言って道なりに進みながら採取しつつ、フィールドの中央付近に来た。フィールドの中央にはフィールドを斜めに流れる少し大きな川があり、石製の橋がある。 「よし、そろそろ戦闘もやっていこうか。夜まで戦うかな。まずはあいつだ」 川の付近にはカエル型のモンスターのグリーンフロッグがたくさんいる。まぁ、体長が2メートルくらいあるカエルだ。 レッドはまず近くにいる個体を見てゆっくり近づき、後ろから近づき、短剣の初期アーツ、ピアーズを発動させてグリーンフロッグを突いた。 「ゲロォォォ!?」 「よし、クリティカル! でも、HPが半分残ったか」 アーツを放った後、少し硬直したがすぐに解けてグリーンフロッグから距離を取って、グリーンフロッグを見る。 うーん。あまり有効打がないなぁ。圧倒的に手数が足りない。手数か‥。【投擲】と【付与】かな。‥‥あったけど、【投擲】が3Pで【付与】が4Pか。残り8P‥習得は出来るけど後でスキルの進化や上級スキル取るのに使うがまだいいか‥習得っとうわぁ!? レッドはグリーンフロッグのHPを見ながら、効率よく狩るための策を考えながらグリーンフロッグの攻撃を避けていたがスキル習得するためにスキル画面を操作している間にレッドの腕にグリーンフロッグの舌が絡みついた。 「にゃろーうわぁ!?」 「ゲロロロッ!」 そのまま一本釣りの容量でグリーンフロッグに引っ張られ空中に釣り上げられ、そのままレッドを飲み込もうと舌を巻き戻した。 「間に合えっーうおっ!」 レッドが慌ててイベントリから昨日作った銅の短剣を出してグリーンフロッグの口内に投擲しようとすると急に舌が切れた。 あれは弓使い? 不遇スキル取ってるやつが俺以外でもいるのか。 レッドは空中でなんとか体制を整えて着地に備えながら、舌を切った物が飛んできた方を見た。そこには弓を構える黒髪のサイドポニーの女の子が立っていた。
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