TSUBAKI

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 「雪彦ー!早く!」 私、紙岡 深雪は双子の兄であり、同じクラス代表の紙岡 雪彦を呼んだ。  「うっせんだよ!こっちはお前と違って転校生の机を持って階段を降りてんだよ!」 雪彦は、転校生用の机を持たされてふきげん。  でも、私はお構い無しに階段をかけ降りる。転校生のための制服を持ちながら。 「雪彦がトロイのよ!」 雪彦が苦労してるのは分かるけど、それをそっちのけにするのが私の性格かもしれない。(そうです!)  「二人とも、早くしろ!」 下から先生の声がする。 「今いきまーす!」 スタスタと階段を降りた私を雪彦が睨んだのがわかった。  「……転校生に先に会えるのはお前ら二人だけなんだからな。」  教室に机を置き、先生の後について歩く。  着いたのは、面談室。 「失礼します。」 カラコロと音をたてる扉。  なかにいたのは、 「!」
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