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いつの間にか隣の席についていた親友が私をフォローするが私より背が高い癖に十キロは私より体重の少ない亜里沙に言われてもな…と、少し自虐的なこと思ってしまう。
「も~、アイドル並みにスレンダーな亜里沙に言われたくなぁ~い」
「ひがむな!ひがむな!扶久は、そのまんまで十分可愛いんだから!ふふっ!」と、言いながら亜里沙は扶久子のほっぺをつんつんとつつく。
「ち!ちょっ!やめてよっ!そんなの他の男子とかに聞かれたらマジいじられて困るんだからね~!一種の虐めだよ!」
そう、私は知っている!知っているのだよ!陰で男子達が私達をなんと言っているのかを!
『美女と野ブタ』とか『掃きだめと鶴』とか!もちろん野ブタの部分と掃きだめの部分が私の事であろう事は疑い様もない!
男子どもがそんな事を言って陰で笑っているのを亜里沙は知らないけどね。
「も~、扶久ってば大袈裟だなぁ~」
罪のない笑顔でそう言う亜里沙はやはり美少女だ。
そんな美少女はなんと私の事が大好きなのである。
これは自惚れでも何でもない。
小さい頃からの幼馴染で習い事(お習字教室やそろばん塾)も同じ教室だった。
家もお隣同士で、ずっと一緒だった!私の一体どこがお気に召したのやら彼女は何故か私の世話をやきたがり、もうべったりだ!
どれくらい好きかって言うと聞いて驚け!
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