①憧れ By扶久子

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 そんなに比べられるのが嫌なら離れればいいのに!とか、そう思われるかもしれないが私も亜里沙の事は大好きなので、中々そう言う訳にも行かない。  保育所時代からの幼馴染で大親友なのだ!  そして家族同士も仲良しでもう姉妹同然の仲なのだからしょうがない!  私は深いため息をついた。  諦めの境地というやつである。とほほ。 「もう!何難しい顔してんのよ!それより中学生最後の修学旅行の話よ!京都での着物体験は十二単(じゅうにひとえ)の方で申し込むでしょ?源氏物語大好きっ子の扶久には堪らないよね?前から着てみたいって言ってたもんね?」 「ええ~?着てみたいけど私()()()なぁ…」 「んもうっ!扶久は、可愛いって言ってんでしょう?大体、和装っていうのは、ガリガリの私より扶久みたいに、女性らしい体形の子のほうが似合うんだってば!」 「も~、要するに太ってるって事でしょう~?」 「扶久っ!怒るよっ!」  優しい亜里沙は、私が自虐的な事を言うと本気で怒ってくる。  マジギレだ!ね?いい子でしょう?  私が私()()()とか言うと本気で怒ってくれちゃうんだよね。 「ご、ごめん!うん、行く!私も参加するからっ!」     
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