警告夢

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警告夢

 日比谷から電話を貰った夜の二日後――二月十六日、土曜日。  弦は西葛西駅の南口、エスカレーターを降りてすぐの場所で、日比谷がやってくるのを待っていた。  さっきからスマホで時刻を確認していた。今は午後二時十分。待ち合わせの時間を十分過ぎている。日比谷に電話をしようか、と思い立ったが、もう少しだけ待とうと考え直す。  前方にある大きな木の下に、人待ちであろう男が数人立っている。念のため彼らの顔をチェックするが、日比谷ではないと分かる。  とにかく日比谷はルックスが良かった。俳優になれるぐらい顔が整っていて、実際芸能プロダクションにスカウトされたことが何回もあったらしい。身長も高く体格も良かった。十年近く会っていないが、激太り、激やせ、激禿げにでもなっていない限り、日比谷のことを認識できるはずだ。     
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