愚痴

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君は言った。お前の文章は幼稚だ。小学生でも思い付く陳腐な物語だと。 公共の場でそう言い捨てるのだ。何を当たり前のことを……。妄想をただ文章にしただけなのだから同然だ。 素人というものは、大概にして意識が低くそれが己の駄文に見事反映されている。 ただ書きたいという衝動に駆られて、書きなぐっているだけに過ぎない。自己満足というステージに居座って、己は素晴らしい作品を書いたのだと勘違いしている。 己は浸りたいのだ。作品を完成させたときの、あの心地よさを。巨大な達成感で全身がブルブルと震えるのだ。拙い文章だとしても、むしょうに他人へ見せたくなる。 労力は報われる訳ではない。 ただ君はわかっていない。僕は君が求める作品を書いた訳ではないということを。評論家ぶって好き勝手言うのは構わない。 ただ僕も好き勝手に書いた代物を、気まぐれで君に見せただけだ。 半ギレの君を見て思ったよ。馬鹿だなって。己の自己満足で書いた小説をご丁寧に最後まで読んだのだから。 原稿用紙百枚近くはあった。貶すために必死だな。お礼に参考になった意見は少しは反映させよう。とは言っても、君は僕に恥をかかせるためだけに言っただけだろう。 なぜなら僕と君、後二人いたのだから。 小賢しい性分の持ち主だな。君はどうも優位に立ちたいようだ。マウンティング思考が心に根付いているように感じられる。 そんな終わりが見えないものに囚われても、君が苦しくなるだけだ。 罵倒するのも、物語のありかたを語るのも自由。ただ僕とマウンティングをしても価値がないということはわかってほしい。 僕達は何者でもない。感情がある草みたいなものなのだから。
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