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そこには男の人が立っていた。
男の人は何も言わずに私の隣に静かに立ち
「ここで何してるの。」
と聞いてきた。
私は怖くなりそこから逃げるように鞄を持ち早足でその場を離れた。
怖くなったのも理由の一つだけど「急いで帰らなければ」という気持ちもあった。
男の人は私の行動に驚いた様子だったが何も言わなかった。
私は早足で、家に帰りながら屋上であった事について考えていた。
どうして屋上に入れたのか。
私しか知らないと思っていたので正直驚いた。
そして、あの男の人は誰だったのか。
見た事があるような感じだったけど誰なのかは分からない。同じクラスなのかなもしれない。
家につくと重いドアを開けた。
すると、
「今まで何してたの?どこで何してたの?遊んでいたの?何回も言ったよね?早く帰って来て勉強をしなさいって。まっすぐ帰ってきなさいって。貴方にはわからないの?」
とお母さんの叱責が始まった。
最後の一言は
「今日は晩御飯ないからね。」
そう言ってリビングに入って行った。
私は靴をぬぎ、自分の部屋に行った。
着替えたあと勉強をするために机に向かったが頭には入ってこなかった。
ただ、今日あった出来事をひたすら考えていた。
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