卒業論文

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「うん。それも多分、いつもよりおいしいよ」 「期待してる。連絡、するよ」 「うん」  缶コーヒーを頬にあてて、あったかいね、と美希がほほ笑む。  うん、とうなずきつつ、ぼくは強く缶をにぎった。頬にあてなくても顔がすごくアツい。  大切なことは新年の自分に丸投げだが、今年の自分はそこそこにがんばった気がする。  握るぬくもりが、来年は違うものであるように。
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