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和樹さんへの恋心を自覚しても、毎日は別に何も変わらない。
ただ、彼は以前と違って、帰宅が深夜になっても食事を自宅で食べてくれるようになった。
ところがそうしたささやかな変化に希望を見出しかけていた私に、これまでの和樹さんの冷ややかさを裏付けるような、ショッキングな情報がもたらされたのだった。
その情報を教えてくれたのは野々花先輩だ。
結婚式から一か月が過ぎ、初夏の日差しに今か今かと梅雨明け宣言を待つ七月の上旬だった。
先輩とは廊下でばったり会った時、お互いの予定が合えばまたお茶しようねと不確定な口約束を交わすばかりだったのに、その日は珍しくメールでお茶に誘われた。
大事な話があるという。
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