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朝。俺は6時30分ごろに起床する。入学して1ヶ月くらい。ようやくこの生活に慣れてきた。
「秀…おはよ…」
眠い目をこすりながら、部屋の中のリビングに進む。
秀とは、ルームメイトの、佐武秀一(さたけしゅういち)のことである。小学校の頃からの幼馴染で、中学はバラバラだったが、高校で偶然一緒になり、さらには寮のルームメイトとなったのである。小学校時代のあだ名で、秀と呼んでいる。
「おはよ、律。ご飯できたからさっさと食べるぞ」
「イケメンはエプロンしてもご飯作っても朝からイケメン…ムカつく」
「お前は自分の顔を鏡で見たことがないのか?早く食べるぞ」
「???いただきまーす」
そう、秀はめっちゃイケメン。俺は、162くらいの低身長なのに、秀は180とそこそこの高身長で、しかも、スタイルも良くてイケメン。家事も勉強も運動もできる。欠点無し、才色兼備…羨ましい!だが、あまりに完璧なせいで、男子校にもかかわらず、めちゃくちゃモテる。その点に関してはイケメンじゃなくてよかったと思う。
「ん、おいしい」
「そりゃどうも。ごちそうさま。」
「いつもながら早くね?」
「お前が少食すぎる上に食べるの遅いからだろ」
「えぇ…」
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