目隠しの愛ー2

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ようやく解き、それから襟元のボタンを三つほど外した。 着替えはさせてあげられなかったけれど、これで少しは楽になっただろう。 空のグラスを持ち、部屋を出ようと立ち上がった私は、彼を振り返ってまたベッドに腰を下ろした。 ぐっすり眠ってしまったのか、動かない彼を見つめる。 端正な顔にかかる前髪は少し乱れていた。 なぜかそれが愛おしさを余計に増して、胸がいっぱいになる。 好き、好き、好き……。 口にできたらどれだけ幸せだろう。 ここまで飲むなんて、好きな人と一緒になれなくて苦しんでいるのだろうか。 哀しみと愛が心に染みていく。 身を屈め、口にできない愛をこめて、彼の頬に口づける。 乱れた前髪をそっと撫でつけて、もう一度。 その時だった。彼が目を開けた。 「あ、ご、ごめんなさい……!」
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