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私も一緒になって笑っていたら、何本か花を摘み終えた和樹さんが立ち上がり、私にそれを差し出した。
「はい」
彼は気楽な調子なのに、私は思いがけない贈り物に胸がいっぱいになってしまって、咄嗟に何も言えなかった。
こんなことで感極まっては和樹さんも困惑するだろうと思い、明るい顔を繕って小さな花束を受け取った。
「ありがとうございます」
人生で一番嬉しい贈り物かもしれない。
数本集めただけの名も知らない花々の質素な花束をそっと大切に握る。
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