目隠しの愛ー3

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彼からの贈り物に勇気をもらい、ほんの少し欲張ってみる。 「あの……てっ、手を繋ぎたいです」 ああもう嫌だ。 どもってしまった瞬間、走って逃げたくなった。 気合の入りようがばれてしまい、本気で格好悪い。 でも、〝やっぱりいいです〟と言おうとした私の手を、和樹さんの大きな手が拾い上げた。 「手を繋ぐのは初めてだね」 泣きたい気分から一転、嬉しくてぼうっと夢見心地になる。 「和樹さん」 「なに?」 「あの……お花、嬉しいです」 幸せです、と口にしかけて飲み込んだ。 私のせいで彼が誰かとの未来を失ったのだとしたら……? 「あれから二十年。いや、もっとか」 独り言のように呟いた彼の手を、黙って握り締めた。
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