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泰輔の気が済むまで好きにさせようと思っていたのに、途中で終わりが見えないことに気づいて制止を促した。
「今日はもうおしまい。泰輔、明日も試合だろ」
若干のタイムラグがあったものの、「わかった」と了承の返事が聞こえてくる。
「シャワーを浴びるか?」
「んー、今日はもういいや。眠いから朝浴びる」
「そうか……身体を拭くか?」
「いや、いい、いい」
そこはしっかり断ってから脱力する。腰に力が入らないし、腹筋がひくひくする。目を閉じればすぐに眠りに落ちそうだった。
しかし、気がかりがあって、よろよろと身体を起こして背後を振り向いた。
「なあ、もしかしてこのままで寝る気か?」
一緒に眠ることが嫌なわけではなく、気になるのは俺を背後から抱きしめる体勢だ。
「すまない。嫌ならしない」
泰輔は即座に謝罪をして、表情を強張らせる。
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