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「佑輝」
熱い吐息が耳の裏に触れて、肩が竦んだ。泰輔は音を立てて肩甲骨に唇を落とし、窪みを舌で辿る。
「っ、ぅ」
ザラついた指が胸の突起を摘まんで押しつぶすと、そこからジンジンと痺れるような感覚が広がる。
舌が背骨を辿り、尾てい骨までたどり着くと、そのまま狭間にすべった。その場所を舐められることに強烈な羞恥心を覚えたが、泰輔を留めることはしなかった。
「ふ……っ、ぅ……ん」
シーツを掴んで、みっともない声を上げそうになるのを堪える。弛んだそこに指が埋められていく感覚に総毛立った。
泰輔との関係が変わって、同じベッドで眠る夜があるようになってからも、その頻度は多くなかったし、触れ合って、高め合うことに終始した。身体は一度も繋げていない。最初は泰輔が心因的な不能から回復したばかりだったからかと思っていたが、そうではなかった。俺を『自分勝手に傷つける』行為を避けていた泰輔は、自身の欲求を抑え込んでいたんだろう。
「ぅ……ぁ……っ、く」
泰輔は指と舌で交互にその場所をほぐしながら、反応していた俺自身をしごいた。気持ちがよくて、たまらずにのけ反ると、動きを激しくされる。
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