426人が本棚に入れています
本棚に追加
/233ページ
◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
昼下がりから散々騒ぎ倒した一行が帰っていくと、室内は嘘みたいに静かになった。学生時代ならばそのまま夜中……へたすると朝まで宴会が続いたかもしれない。午後八時の解散に年月の経過をしみじみと感じた。
「俺が片付けておく」という泰輔の言葉に甘えて、ひとっ風呂浴びてからリビングに戻る。宣言通り宴会の痕跡はすっかり綺麗になっていた。
入れ替わりで泰輔がバスルームへ向かうと、朝食の下ごしらえのためにキッチンに立った。
もう少しメニューに幅を持たせたいなと考えながら、タンドリーチキン用の鶏肉を漬け込む。
あらかたの仕込みが終わったところで、ちょうど泰輔が戻ってきた。
最初のコメントを投稿しよう!