宇宙船にて

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「まったく、災難だった。だからよく知りもしない惑星に着陸なんて反対だったんだ」 「知らないからこそだ。何か新しい発見があるかもって思ったんだよ」 「そうか。それでお前は何を見つけたって言うんだ? 野蛮な現地人に襲われて何を発見したって?」 「おい、そんな怒らないでくれよ。確かに聞く耳も持たない話も通じない文明の低い星だったけど、それだって着陸しなきゃ分からなかったじゃないか」 「ああ、それで得られたのが宇宙船の一部損壊と現地人の死体が数体。素晴らしすぎて泣けてくるね」 「分かった。俺が悪かった。もう帰路だ。大人しく帰ろうって相手にそうつっかからないでくれ」 「それでさっきの惑星はなんだっけ? 新しい発見があったんだろう?」 「お前のしつこい性格には呆れを通り越して尊敬すらするね。さっきのは地球で、現地人は人間って種族だよ」 「もう二度とお目にかかりたくないもんだ」 「ああ、同意しといてやるよ」
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