0人が本棚に入れています
本棚に追加
「まったく、災難だった。だからよく知りもしない惑星に着陸なんて反対だったんだ」
「知らないからこそだ。何か新しい発見があるかもって思ったんだよ」
「そうか。それでお前は何を見つけたって言うんだ? 野蛮な現地人に襲われて何を発見したって?」
「おい、そんな怒らないでくれよ。確かに聞く耳も持たない話も通じない文明の低い星だったけど、それだって着陸しなきゃ分からなかったじゃないか」
「ああ、それで得られたのが宇宙船の一部損壊と現地人の死体が数体。素晴らしすぎて泣けてくるね」
「分かった。俺が悪かった。もう帰路だ。大人しく帰ろうって相手にそうつっかからないでくれ」
「それでさっきの惑星はなんだっけ? 新しい発見があったんだろう?」
「お前のしつこい性格には呆れを通り越して尊敬すらするね。さっきのは地球で、現地人は人間って種族だよ」
「もう二度とお目にかかりたくないもんだ」
「ああ、同意しといてやるよ」
最初のコメントを投稿しよう!