裏切りの予感ー2

10/31
前へ
/31ページ
次へ
すると魔法のように、車は綺麗に駐車場に収まった。 「さっきはどうしてああなっちゃったんだろう」 「俺が聞きたいよ」   嫌味も許せるほど今はひたすら有難い。 「せっかくだから、もう少し練習して和樹にいいところ見せる?」 「でも……和樹さんが練習に付き合ってくれるって、約束してくれたから」 私がそう答えると、宏樹さんは遠慮なくズバリと切り込んだ。 「だけどあいつ仕事行っちゃったじゃん。結衣ちゃんを一人置いてさ。この二週間見てて、あいつは結衣ちゃんを放置し過ぎだ」 「それは……専務だから仕方ないんです」
/31ページ

最初のコメントを投稿しよう!

512人が本棚に入れています
本棚に追加