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宮瀬家は二人の男子に恵まれていた。
兄の宏樹さんは私より四つ年上、弟の和樹さんは三つ年上だ。
年齢的にも釣り合うため、父はよく宮瀬一家を自宅や別荘に招き、私たちを一緒に遊ばせたものだった。
宮瀬家の両親は私を実の娘のように可愛がってくれて、「将来、うちの娘になってね」とよく冗談を言っていた。
宮瀬兄弟は顏こそ似ているものの、子供の頃からかなり性格が違っていた。
兄の宏樹さんは明るくやんちゃで、少々の悪戯も大目に見てもらえるような愛嬌があった。
弟の和樹さんは物静かで口数が少なく、一人で本を読むのが好きなようだった。
とっつきにくい和樹さんより、私は昔から兄の宏樹さんの後ろばかりをくっついて歩いていたように思う。
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