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「ちょっとだけいいですか?」
「はい、旅人くん、何ですか?」
「君のその、あの、お胸が透けて見えるのが気になって」
「あ、そっか。旅人くんはまだ若いからね。うふふ。ちらっ」
エディプスの顔は真っ赤になる。
「ちょっと待ってね」
スフィンクスはそういうと巣穴に戻り(巣穴があったのである)しばらくして戻ってきた。胸にはピンクのブラジャーを付けていた。
「ほら、天使のブラ」
そう言って翼をパタパタさせた。
「なんか、そっちのほうがかえって恥ずかしいです」
「そっか、じゃあ、透けないベールでいい?」
「は、はい」
「ところで旅人くんの名前は?」
「エディプスです。コリントス王の息子」
「わあ、王子さまだったんだ!しかもコリン星の王子さま!」
「ちがいます!コリントス!」
「じゃ、エディー、行こっか!」
「エディー・・・?」
こうしてスフィンクスとエディプスはピキオン山を下り、テーバイへと向かった。
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