挽歌

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時は、3月7日の午後2時半頃のことでありました。 ところ変わりまして、福岡市西区今津本町にあります重房の実家にて… 重房の実家は、半農半漁の大家族が暮らす大きめの家でありました。 今現在、家で暮らしている家族は両親の毬村一豊(かずとよ)・ふさえ夫婦、長兄の隆信(たかのぶ)・菜名夫婦(46歳と44歳)の家族4人(夫婦と小学生の女の子2人)、次兄の重信(しげのぶ)・亜希子夫婦(44歳と41歳)、三兄の芳信(よしのぶ)・ちづる夫婦(40歳同士・中学高校の時に付き合い始めて、15年前に恋愛結婚した)とちづるのイトコで短大生のあずさ(22歳)が暮らしていました。 2人の兄が農業、芳信が漁師をして生計を支えていました。 あずさは、東京にいる両親と短大を卒業するまでの間だけと言うヤクソクで毬村の家にゲシュクをしていますが、わけあってリューネンをしていたことからまだ短大を卒業していませんでした。 毬村の家の家族たちは『いつになればあずさが短大を卒業できるのか…』と言いましてものすごくイヤな表情を浮かべていましたが、本人がいる前で強く言えませんでしたのでガマンし続けていました。 その中で、重房が身元引受人のご夫婦と一緒に帰宅をしたのでありました。
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