挽歌

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「重房、今回の出戻りについては家族みんなは怒ってなんかいないから心配せんでもええ…今回の出戻りについてはぼくたち家族の選択ミスであって、重房にはなーんの落ち度もなかったのだよ。」 「そうよ…今回の出戻りについては、縁に恵まれなかっただけであって…重房さんはなーんにも悪くないのよ…そうですよね…義兄(おにい)さま…」 亜希子の言葉に対して、隆信は『ああ、そうだよなぁ…』と言うてから、焼け落ちてしまった家の家族の悪口を言うていました。 「今回のことについては、重房はいじめられていたのだよ…(焼け落ちてしまった)家のモンが重房をいびるだけいびりつづけていたから神さまからの天罰を喰らってしまったのだよ…よねオヤジ。」 隆信からの呼びかけに対して、一豊も同調する形で焼け落ちてしまった家の悪口を言うたのでありました。 「ああ、そうだよそうだよ…ムコさんを粗末にするだけ粗末にしていたのだからバチが当たったのだよ…」 一豊の言葉に対して、ふさえも一豊に同調する形で焼け落ちてしまった家の悪口を言いまくっていました。 しばらくしまして、一豊は過度にやさしい声で重房にこう言いました。
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