挽歌

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「義姉さん!!アタシはもうガマンの限度を大きく超えているから言わしてもらうけど…明日にでも荷物をまとめて子どもを連れて出ていってくれるかしら!!アタシ、あんたと一緒にこの家で同居しはってたけど、もうガマンできんけん…あんたのことはヘドが出るほどはぐいたらしいから…明日の朝にでも出て行ってよ…アタシも重信のクソだんなと離婚してこの家から出て行くことにしたから…もうイヤ…重信のクソだんながフィリピン(外パブ)の女をニンシンさせて、図々しく家に連れて来たことでアタシはドカーンとキレているのよ!!ああああああああああああああああああああ!!」 亜希子は、強烈な叫び声をあげながら台所から出たあと荷物をまとめて家出をしてしまったのでありました。 菜名は、亜希子から言われた言葉にひどく傷ついてしまったので、その場に座り込んでグスングスンと泣きじゃくっていました。 その日の深夜11時50分頃のことでありました。 芳信を亡くして悲しみにくれているちづるは、毬村の家の人たちから出ていってほしいと言われたことを苦にしまして、浴室でリスカをして自殺をしてしまったのでありました。 そして翌日の午後、毬村の家は壊滅的なダメージを受けた後、こっぱみじんに砕けてしまったのでありました。
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